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カンヌ映画祭 2005/05/11-23

2004cannes <アリタリア機内>

シンドバッド
ブラザー・ベア

アニメ2本、うつらうつらしながら観てしまった。ブラザーベアって見逃してたけど、これだけつまらないとは知らなかったわ。クイールに負けるわけね。ディズニー大丈夫かしら。シュレックやピクサー系がアメリカアニメの本流になっているのは納得できるわ。
15:30 THE PRINCE AND ME ☆
その他セラーブースでプロモチェック。

THE PRINCE AND ME
おバカなラブコメをデンマークの王子様の実話をアレンジして作ってしまった映画。でも狙いとかウリの目標は判るけど、そこへ向かって球を打っていない。女優は全く魅力ないし、王子様も下品。物語も陳腐だし、王子様がアメリカのカレッジでトンチンカンな生活ギャップを演じるっていうあたりも演出しきれていないの。50センチ先のパットを全く逆方向に3番アイアンで全力スイングしてしまったような、制作者全体が狂乱してしまった映画ね。
11:30 TROY ☆☆☆
15:30 FORMULA 17 ☆
17:30 SPIDER FOREST ☆☆
22:30 THE CONSEQUENCES LOVE ☆

TROY
せせこましい超大作。ブラピも筋肉派に変身してトロイのお姫様とベッドシーン。でもアキレスは傭兵らしく、ぜんぜんやる気を見せない。トロイの戦争は勝手に進んでいるし、しかもトロイ領の海岸線からお城までのエリアで何度か戦うだけという空間的な圧倒的狭さがダメ。動機も感情移入できないし、ブラピもトロイに攻め込むっていうよりも、可愛がっていた従兄弟を戦士させてしまったから敵討ちをするっていう、あさって方向の怒りのバトル。超大作のはずなのにコップの中の戦争っていうくらいにスケールが小さいのでびっくり仰天の映画。その映画の存在そのものが中身が空洞のトロイの馬、っていうより張子の虎かも。

FORMULA 17
冒頭5分でいやになっちゃった。プールの中で男の子同士(しかもいけてない顔)がキスするの。ホモにあこがれた田舎の男の子が都会のハッテン場へ始めて行って、そこでホモのスターに口説かれてっていうあたりで退場。ダメってば、こういうの。今年のカンヌはホモゲイだらけだもの。どうして?

SPIDER FOREST
重層的な物語を作ろうとして冒頭からがんばっているけれど、やっぱりまとめ切れなかったみたい。綻びがそこここに露呈してしまっているまま大団円?にもっていってしまう。夢オチみたいな、ブレアウイッチ気取りな韓国映画。映像のテイストとかはドキッとさせるカットもあるんだけど、物語が練りきれていないみたいね。残念。

THE CONSEQUENCES LOVE
作家の独りよがりで、観客には「ついてきてね、私のパフォーマンスに」って委ねてしまっている。どう?私はすごいでしょうっていう、感覚的なセリフやカットが淡々と続くなかでディナーのワインが心地よく眠りを誘ってくれる。終映10分くらい前に意識を回復したの。中間退場って感じね。
09:30 ARSENE LUPIN
11:00 HOUSE OF D ☆☆☆
12:00 BREAKING DOWN ☆
14:00 KOMA ☆
17:30 HOW TO KILLED A SAINT ☆☆
24:00 THE EYE2 ☆☆

ARSENE LUPIN
プロモーションフィルム。ルパンが貧相でもみ上げも気になる。恋人が妊娠するけど、これがルパン三世のお父さん?

HOUSE OF D
感動系ドラマ。少年時代にすごした町を旅立つきっかけをくれたのが表題で呼ばれる刑務所の受刑囚の女性。とはいえ、知恵遅れのロビン・ウィリアムズとの交流という本流もあり、Dの女囚の印象がやや弱くインパクトに欠けてしまっているのが惜しいと思う。

BREAKING DOWN
忘れた。思い出したら書くわ。

KOMA
美女二人の競演で話題のホラーもの。でも、何をさせたかったのか、クライマックスは斧を振り回す「チェンソー系スプラッタ絶叫」映画仕立てになってしまった。これじゃ三流のビデオムービーだわ。

HOW TO KILLED A SAINT
内戦で混乱するふるさとにニューヨークから妹が帰ってくる。妹も繁栄するアメリカに負けた傷を癒しにきているみたいだけど、故郷のほうがボロボロに疲弊している。弟はギャングの金を運ぶ仕事をするけど妹を巻き込んで、しかも内戦が激化して乗っていたバスから降ろされてしまい、バラバラに。その後はロードムービーっぽく展開するけど、救いがぜんぜん見当たらない「灰とダイヤモンド」チックな終末的青春が悲しい。いたたまれないけど、現実なのかもしれない。

THE EYE2
けっこう怖かった前作から、テーマがちょっと変わってしまっている。十分怖さはあるけど、輪廻転生な物語り。まとめ方が叙情的。ラストカットはお約束になっていたわ。
10:00 INTERMISSION ☆
11:30 BLUEPRINT ☆☆☆☆
14:00 OPEN WATER ☆ 
15:30 PROMO REEL NATURE SCREEN ☆☆
17:30 LUMINAL ☆


INTERMISSION
最初の5分だけ「これは掘り出し物かもしれない」って思わせた映画。ところが6分後から破綻し始めて20分後には退場しました。

BLUEPRINT
天才女流ピアニストが自分のクローンを作って才能を保存していこうと考え娘を出産。もちろん娘も天才と言われる少女ピアニストに。でもクローンを作った科学者がその成功をマスコミに発表してしまい、少女はアイデンティティの喪失にピアノから逃避してしまい、カナダの自然のなかで写真家として生きていく。そこで本物の愛に出会い、アイデンティティを取り戻し、死んだ母親の葬儀で母娘の感動的な和解が。という涙なくしては、という掘り出し物の傑作でした。

OPEN WATER
オーストラリアのリゾートに来た夫婦がスキューバダイビングをしているうちに海中にとりのこされ、サメに食べられてしまうという実話の映画化。ほとんど海の中での2ショット。っていうことで退屈な駄作でした。

PROMO REEL NATURE SCREEN
BBC系のネイチャリングドキュメンタリー映画のプロモーションフィルム。

LUMINAL
近未来の娼婦がどーしたこーしたっていう学生映画みたいなSFタッチ映画。何がなんだか意味不明なので20分で退場。

08:30 LOOK AT ME ☆☆☆
11:30 SUPER SIZE ME ☆☆
14:00 DON'T MOVE ☆☆☆☆
17:00 THE HOLY GIRL ☆

LOOK AT ME
よくできたお話。脚本賞をとっただけあるわよね。自己のアイデンティティを発見する女性の話だけど、その設定とかエピソードがうまく計算されている。致命的なのは、ブスである設定の女性が本当にブスな女優が演じているところ。これでは日本人ではつらい。「日本一の美女」っていう映画で研ナオコが逆説的に美女役を演じるように、この場合はセオリーとして美女がブス役を演じる必要があると思う。せめて美女でなくてもチャーミングなプリティな女優。「ファニーフェイス」という映画で「変な顔の女の子」役でオードリー・ヘップバーンが演じるというレベルは欲しかったわ。それとも、この映画の女優が欧米人っていうか、キャスティングプロデューサーや監督にはオードリー並みのプリティさを感じたのかしら。となると、その点においては意見が私とは合わないわよね。

SUPER SIZE ME
30日間マックを食べたらどう太るかっていう「ネタ」を思いついただけの映画。電波少年とか1ヶ月1万円生活とかの方が作品としては完成度が高いと思う。こんなネタだけの映画がきちんと劇場公開されてしまうのだから不思議。シネマライズも何を血迷ってるのかしら。

DON'T MOVE
ペネロペが素晴らしい演技。大傑作。日本でもヒットするかもしれない。男の人には誰でも願望としてある「女性への関係性」の全部が入っていると思う。ま、それが男性の身勝手さなのかもしれないけどね。

THE HOLY GIRL
この程度の退屈な映画がコンペで争われるっていうことが信じられない映画祭だけど、国ごとのバランスとかで、そう選ばれていくのかもしれない。医者の学会でやってきた中年医師が「女とやること」も大きな目的にして、旅の恥はかきすてっていう感じで少女を追い回す。なんか、切ないくらいに次元の低い男。そんな男を許してしまう少女も少女。いったいどんな心理状況でそういうことができるのか不思議。まったく共感できない映画。 
11:00 HOTEL ☆
14:00 THE ASSASSINATION OF RICHARD NIXON ☆☆☆
16:00 GODSEND ☆☆

HOTEL
カンヌ中で大宣伝していた作品。赤いワンピースで廊下を歩く金髪女性の後姿というビジュアル。けっこうそそるので観たら、駄目。ホラーでもないし、いったいどういうジャンルなのかしら。サスペンスでもないし。ウツウツと何か起こりそうで、結局、なんとも意味不明の終わり方。思わせぶりすぎて、観客を置いてけぼりにしてしまった「オチ」が不愉快だった。日本ではホラーで宣伝するみたいだけど、騙されないでね。

THE ASSASSINATION OF RICHARD NIXON
ショーン・ペンが「俺の演技はすごいだろう」っていうワンマンショー。怒り、狂い、悲しみ、執着し、粘着し、混乱し、破滅し、壊れるっていうショーンの演技の見本市みたいな作品。でもそれだけに見ごたえがある。さすがね。

GODSEND
人格変貌系のホラー。8歳の誕生日で死んだ息子のクローン再生を持ちかけられた夫婦が、その悪魔な医師の誘いにのってしまい、息子のクローンを出産。そのクローンが8歳になるころから不思議な事件が。っていう映画。結局、医師には秘密があり、それが事件の真相に関わってくるんだけど、そのあたりで矛盾が露呈してしまう。なぜ8歳でなければならないの?っていうところ。B級の劇場で穴埋め的に公開するなら観客も騙せるかもしれないけどね。 
11:30 TROPICAL MALADY ☆
13:30 BRODEUSES ☆
14:30 THE LADYKILLERS ☆☆☆
18:00 MODIGLIANI ☆☆☆

TROPICAL MALADY
タイのゲイ映画っていう情報があったけど、どうなんだろう。1カットが10秒くらいあって何も起こらないみたいな映画。あまりに睡魔が(朝から)攻撃してくるので30分くらいで退散しました。でも監督とか特別賞もらってるの。納得いかない。

BRODEUSES
17歳で妊娠して、密かに出産するので刺繍屋さんに職人として雇われて、という少女とその師匠のお話。ちょっと地味。

THE LADYKILLERS
コーエン兄弟の「マダムと泥棒」のリメーク。アメリカンなブラックコメディに仕立ててあるけど、ちょっと笑いの強要が過ぎる。元はイギリスのウィットに富んだニンマリ系のブラックコメディだったのにサービス過剰かも。それぞれの仲間のキャラが強調されすぎなのね。

MODIGLIANI
けっこうハマった傑作。20世紀初頭のパリを舞台にモジリアニと妻、そしてピカソとの確執を描いた作品。
09:15 LIFE IS A MIRACLE ☆☆☆
17:30 OUR MUSIC ☆

LIFE IS A MIRACLE
クストリッツァ監督の傑作。2時間半はある映画だけど飽きさせない。ブラックコメディとして上手に仕上がっている。人生の妙、偶然の妙、出会いの妙、さまざまな出来事が苦笑いのハッピーエンドに繋がる。冒頭のクマがすごい。クライマックスまで繋がるロバがすごい。こういう映画を観るとハッピーになる。日本じゃ当たらないかもしれないけどね。宣伝しにくいもの。「カギはロバの涙」なんてね。

OUR MUSIC
ジャン・リュック・ゴダールの新作。あまりに哲学的すぎて意味不明。どうやら戦争=人間の殺し合いについての考察らしいけど、フランス語で英語字幕だとぜんぜん追いついていけない。ルミエールやドヴィッシーの上映では「JLG」のクレジットでゴダールの旧作の名シーン「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」「カラビニエ」等々を上映していたし、カンヌ映画祭っていうか、フランス映画の一方の象徴でもあるからリスペクトされている巨匠ね。だけど、巨匠すぎて天才すぎて誰も理解できない境地になってしまっている、って断言できる。ああ、どうするのかしら、フランス映画界にはお荷物になっているかも。
08:30 CLEAN ☆
12:00 THE ALZHEIMER CASE ☆☆
15:30 BREAKING NEWS ☆☆

CLEAN
マギー・チャンが前夫アサイヤス監督作品に出演っていうのでフウーンって思っていたけど、映画はたいしたことのないロードムービー仕立て。フランス語、英語、中国語を駆使するヒロイン。ドラック漬けから「クリーン」になって息子を取り戻すっていう話。でもこの程度で女優賞をあげてしまっていいの?って疑問符が23個くらいついてしまう。

THE ALZHEIMER CASE
友人がボケて老人ホームに入っているっていうくらいの老殺し屋が自らのアルツハイマー症を自覚しながら「殺しの仕事」をしていく話。なんて設定なのかしら。記憶が無くなるのをテーマにしたいからアルツハイマー症の老人にしたっていう「手段」でしかないような無理のある映画。ドイツ人って何を考えてるのかしら。こういう国だと殺し屋にも失業保険とかあるのかもしれないって想像してしまう。

BREAKING NEWS
「大事件」っていう香港タイトル。テロリストがマンションに立てこもり、警察と対峙するけど、敵はマスコミをうまく利用していく。警察もマスコミ対策をはじめて、という本題の事件解決とともにマスコミ対策をも描いていく怪作。犯人グループが立てこもった家庭で「レストランを開きたかったんだ」「俺もだ」と言いながら絶妙な包丁さばきで料理を作って食べる<本題とはなんら関係ない>シーンが特筆。日本映画でも真似してほしい余裕ある遊びだったと思う。
11:00 MACHUCA ☆
13:45 ヴァン・ヘルシング ☆☆☆(一般劇場)
19:00 THE LIFE AND DEATH OF PETER SELLERS ☆☆

MACHUCA
チリの富豪の少年が、通う私立学校に転入してきた貧乏少年と友人になるが、政変で軍事政権になり貧乏人たちが迫害されると、友情を裏切って逃げてしまうという、真っ暗な映画。最悪。

ヴァン・ヘルシング
地味な映画を観すぎて疲れたので、何も考えなくていい映画を一般劇場で観た。9ユーロ。フランス語吹き替えだけど、内容は全部わかった。っていうか、セリフが何語であろうと「映像」だけで全部わかってしまうお気楽アクション大作。でもCGバリバリで良く作られている。

THE LIFE AND DEATH OF PETER SELLERS
HBO制作。劇場用っていうよりテレフィーチャーに入る作品かも。ピーター・セラーズがラジオからテレビ・映画へ移った時代以降の愛と仕事の物語。日本でいえば三波伸介かしら。ポジション的に言えば。死んでなくていいなら欽ちゃん。ピンクパンサー以降の様々な映画を知っていると楽しめるかも。ソフィア・ローレンに失恋するのは初耳だった。
<アリタリア機内>

Cheaper by the Dozen
さよならクロ

「1ダースなら安くなる」っていう映画のリメークらしい。日本じゃ絶対ヒットしない種類のアメリカンコメディね。「さよならクロ」は実話のご当地映画。長野じゃヒットしたらしい。

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